Posted on 02/28/2016 at 04:00, by matsumoto
写真=最後の晩餐の部屋(http://4travel.jp/より転用)
こう言った。「彼をあなたがたに売るとしたら、いったいいくらくれますか。」すると、彼らは銀貨三十枚を彼に支払った。(マタイ福音書26章15節)
- はじめに…夜空を見上げると、先週の半ば、満月だった月がだんだんと欠けていき、次の満月が来ると、“過越の祭”となります。そしてイースター(復活)を迎えます。
- 月明かりとサタンの闇…煌々と輝く満月が近づく時、サタンの闇が、イスカリオテのユダの心を覆ったのです(ルカ22章3節、ヨハネ13章27節)。ユダは、イエス様と他の弟子たちとともに、ベタニヤのらい病人シモンの家にいて、食事をしていました。そこでベタニヤのマリヤがイエス様に3百デナリに相当するナルドの香油3百グラムを注ぐという出来事があり、弟子たちは皆、その振る舞いに憤慨しました。しかしイエス様はというと、マリヤの行為を賞賛したのでした(マタイ26章12-13節)。
- 香油3百グラムと銀貨三十枚…その後、ユダはその場を退き、祭司長のところへ赴き、今日のテキストの言葉を語ったのです。銀貨1枚1シェケル=4デナリ相当だとすれば、30枚で120デナリです。現在の日本円にすれば120万円くらいでしょうか。この銀貨30枚というのは、聖書では奴隷一人当たりの代価です(出エジプト21章32節、ゼカリヤ11章12-13節)。つまり祭司長らも、ユダも、イエス様の価値を奴隷と同じと見なしたのです。
- 2階の大広間…ユダがわずか銀貨30枚と引き換えに、虎視眈々(こしたんたん)とイエス様を引き渡す機会をねらっている中で、イエス様はヨハネとペテロに過越の食事の用意をするようにと指示をしました。イエス様が指し示されたところは、旅人が一夜を明かす宿(へブル語訳でマーロン)ではなく、(後にマルコ福音書を記したマルコの実家の)2階の大広間(へブル語訳で“大きな寝床”を意味するゲドラー・メツァアハ)でした。そこはイエス様が地上の生涯でもっとも安息された場所だったでしょう。まさに「敵の前で食事をととのえ」と歌う詩篇23篇の成就です。この真実の過越の場に聖霊が注がれ、真新しい聖なる時代が幕を開けたのです。
- 結び…イエス様に香油を注いだマリヤのように、また、2階の大広間を提供したマルコの両親のように、主に捧げる一週間の歩みとなるよう、祝福し祈ります。
You can follow any follow up comments to this entry through the RSS 2.0 feed.
|